「ゲーム心理学」知見保管庫

「ゲーム心理学」の参考文献等を投稿します。

教育機関・教育系

{127}西村 多久磨, 櫻井 茂男, (2013)

動機付けスタイルと学業成績・学業コンピテンス等の関係を調査したもの。 公立中学校2校のn=442(男性214名)対象。学習動機付け、学業コンピテンス、メタ認知方略、学業不安、無気力、学業ストレス経験、学業成績(期末テスト5教科)を尋ねた。 結果。まずOITの…

{126}Reeve, J., & Jang, H. (2006)

巷で言われる自律性支援/支配的スタイルの指導が真に生徒の自律性知覚に影響を与えているかを実験、またその特徴を列挙したもの。 米国中西部の大学の教員資格プログラム在籍の同性教員72組(女性62組)対象。片方が生徒役、片方が教員役を務め、パズル課題の…

{125}岡田 涼, (2007)

CET観点からの内発的動機付けのまとめと、教員の自律性支援と生徒の動機付けスタイルの交互作用について調査したもの。 内発的動機付けに関する初期の研究は、これを促進-抑制する要因の探求にあった。 有名なのは報酬の効力、Deci (1971)をきっかけに議論が…

{123}新垣 紀子. 都築 幸恵., (2016)

大学生の動機付けスタイルと生活状況・職業価値観などの関係を調査したもの。 Vansteenkiste, et al., (2009) で問われた動機付けプロフィールを日本の大学生に適応、実態を調査したもの。概念としては動機付けスタイル[77]とほぼ同じ。 都内私立大学n=212(…

{121}西村 多久磨, 河村 茂雄, 櫻井 茂男 (2011)

動機付けのメタ認知方略を介した学業成績への影響を調査したもの。 まずSRQ(Self-Regulation Questionnaire; Ryan and Connell 1989)を軸とした自己決定理論に基づく学習動機尺度、自律的学習動機尺度を新たに作成。内的調整・同一視的調整・取入れ的調整・…

{120}村川 弘城, 白水 始, 鈴木 航平, (2013)

ゲーム型学習教材の学習方法による動機付けの差異について実験を行ったもの。 中学生n=102対象。マスピード(数学におけるゲーム型学習教材)を使用。「これをやると計算力が身に付きますよ」と教示した勉強条件、「こんな楽しいゲームを見つけたので、やって…

{110}Gunn, C. (2015).

オンライン学習に関する所感。 オンライン学習の強みを活かしている一例は放送大学の授業形態が挙げられるだろう(のっけから本文ガン無視)。オンライン学習の「制約のない授業閲覧」「課題の即時フィードバック」を最大限に利用している。 特に、授業課題の…

{109}Chue, K. (2015).

動機付けとビッグファイブの関係性について説いた論文。 CET・OITを基盤とした自律支援型の学習は、動機付けに対し一般的な効力を持つ。 ただし、自律支援型の学習はそれを行う教員の変数によってのみ決定するのではなく、それを受け取る生徒の変数も関わっ…

{107}Gedera, D., Williams, J., Wright, N. (2015)

オンライン学習のエンゲージメントを高める要素が何かを特定したい実験。 ニュージーランドの大学の学位取得講座、12週間。n=7。個別インタビュー、学習活動の観察、アンケート、文書分析を用いた。Adobe Connectと学習管理システムMoodleで構成。活動理論(E…

{91}二宮 理佳, ほか. (2012)

日本語の多読授業が対象の情動面にもたらす影響。 多読とは文字通り多く読むこと。「辞書は引かない」「わからないところは飛ばす」「進まなくなったらやめる」ことを三原則に、比較的やさしいものから読み進め、細かいことは気にせず文脈で内容を把握しなが…

{90}岡崎 善弘 ほか. (2017)

プログラミング学習の一番最初、動機付けの段階で有効な授業スタイルはなにか、期待価値理論の観点から。 対象は小学3〜5年生。1人の指導員と21人参加の講義型、21人参加の2人1組の協働型、20人参加の個別でこなす個別型の3つ。事前/事後の期待と課題価値を…

{94}Froiland, J.M. and Worrell, F.C. (2016)

高校生における内発的動機付けと学業成績の関係を色んな変数加味したうえで調べてみた。 サンフランシスコ・ベイエリアの高校生n=1575(fe 53%)対象。調査。 変数。内発的動機付け、エンゲージメント、学習目標(熟達志向)、GPA2012,2010、性別、親の学歴、年…

{84}原田 勇希, 坂本 一真, 鈴木 誠, (2017)

中学生がなぜ、そしていつから理科が嫌いになるかを、期待×価値理論の観点から。 質問票による調査を1つの中学校n=630に試行。横断的分析。好き嫌いと、統制感と興味価値を測る。 結果。基本的に学年が上がるごとに理科が嫌いになる傾向が見られた。特に女子…

{83}島田 英昭, 三和 秀平, (2020)

オンライン学習における動機付けを3つの理論から説いたもの。 動機付け論初級者にちょうどいい文章。報酬・期待・自律の観点から説いている。 報酬も有効な動機付けではなるが、外発的動機付けに属し、効力は短期的である。それを理解した上で、段階的な目標…

{87}草本 明子, 高橋 純, (2023)

PCを用いた協働学習が、生徒の心理的欲求の充足を介した動機付け向上につながるかを実験で確かめたもの。 授業構造としてはグループワークを基礎とする(関係性充足)。グループに課せられた課題の詳細を自由に決めてよいとした(自律性充足)。この時グループに…

{85}原田 勇希, 草場 実, (2021)

理科の観察・実験に対する動機付けを期待-価値理論(期待×価値理論)の観点から。 中学生n=267を対象に調査法。自己効力感(期待)・興味,ポジティブ感情,思考活性志向(価値)・学習方略を測定。 結果として、期待×価値の乗算的効果が確認された。自己効力感と思…

{81}三和 秀平, 外山 美樹 (2021)

教員の動機付けと子供の動機付けの関連、および自律性支援の媒介効果を検討する。 結果として、教科指導学習動機(三和・外山 2015)のうちの子ども志向は、教師が認知する自律性支援と正の相関を示し、子の認知する自律性支援を媒介してこの内的調整に正の相…

{32}要約:Furrer, C., & Skinner, E. 2003

本研究は、先行研究の知見を踏まえ、主に教師・親・親友との関係が前思春期の子供の学習意欲と成績に及ぼす影響について調査したものである。 自己決定理論をはじめとして、関連性という心理的欲求は多くの理論的観点から説明されている。そして自己決定理論…