「ゲーム心理学」知見保管庫

「ゲーム心理学」の参考文献等を投稿します。

2:認知的評価理論CET

{18}Elisa D. Mekler, Florian Brühlmann, Alexandre N. (2017)

ポイント・レベル・リーダーボードの効力を自己決定理論の文脈で説明しようと試みたが、ゲーム要素だけでは意欲は向上しないことを説明することになった実験。 method 独立変数をポイント・リーダーボード・レベル、従属をパフォーマンス・内発的動機付け・…

{14}Isabel Buil, Sara Catalán, Eva Martínez. (2019)

ビジネスシミュレーションゲームのSDT的効力を調査したもの。 スペインの大学学部生2学年n=360対象。このコースではGestionet S. L. が開発したシミュレーションゲーム(https://simuladoresempresariales.com/simuladores/SimGestion.html)が用いられており…

{164}Robert Mitchell, Lisa Schuster, Hyun Seung Jin. (2020)

ビジネスにおけるゲーミフィケーション利用が真に動機づけに関与しているかを調査したもの。 仮説群。H1:心理的欲求の充足は内発的動機付けに影響を与える。H2:内発的動機付けは(a)心理的欲求の充足を媒介し、(b)行動意図に正の影響を与える。H3:統制的スタ…

{130}Richard M. Ryan, Edward L. Deci. (2000)

内発的動機付けと外発的動機付けの差分についてのレビュー。 主にCETで語られる内発的動機付けの特徴とOITで語られる外発的動機付けの特徴について説明される。CETやOITの概観は[76]、内発的動機付けの概要は[129]、内発的動機付けの促進-抑制については[125…

{129}鹿毛 雅治, (1994)

内発的動機付けの概論と系譜、性質について。 歴史。 内発的動機付けの概念は1930~40年代に主流だったHullの動因低減説やFreudの精神分析的本能理論に対する反論だとして出来たもの。この2つは「行動は性欲とか食欲とか本能的な欲求に基づいてのみ引き起こ…

{125}岡田 涼, (2007)

CET観点からの内発的動機付けのまとめと、教員の自律性支援と生徒の動機付けスタイルの交互作用について調査したもの。 内発的動機付けに関する初期の研究は、これを促進-抑制する要因の探求にあった。 有名なのは報酬の効力、Deci (1971)をきっかけに議論が…

{108}Oga-Baldwin, W. (2015)

ゲーミフィケーションの理想と現実について主張するもの。 「ゲームっていいよな。やる人みんな内発的動機付け抱いてるし、人によってはめちゃめちゃプレイ継続するじゃん。この特性を抽出してさ、ゲーム以外でも使えないものか」 こうして始まったのがゲー…

{101}Klimmt, C., & Hartmann, T. (2006)

ゲームプレイの動機獲得のために有能感と自己効力感がいかに大事かを説く理論的考察。 ゲームは他のメディアコンテンツと比べてかなりコストがかかる娯楽である。意思決定の機会は比にならないし、プレイ環境を整えるのも一苦労である。また操作の記憶や世界…

{88}桜井 茂男, (1984)

CET(Deci 1975)で問われた報酬-欲求-充足-動機付けの関係を掘り下げたもの。 SEMモデル(Self-Evaluative-Motivatiom-Model)について記述。 自律性と有能感はそれぞれ独立した要因であり、報酬の構成要素によりどちらがどれぐらい充足されるかが異なる。 実験…

{75}Sebastian Deterding. (2011)

SDTに基づいた、ビデオゲームプレイの動機付けモデルの提供。 ゲームプレイの動機は内発的動機付けで、特に自律性充足が主軸となる。CETに則り、ゲームプレイの文脈(環境)は動機付けに顕著な側面をもたらす。ゆえに、ゲームプレイにより起こる動機付け、喉か…

{74}Przybylski, A. K., Rigby, C. S., & Ryan, R. M. (2010)

ゲームがなぜ人々を魅了しているかをSDTの観点から説明する試み、をレビューしたもの。 結論として、SDTが定義する心理的欲求の充足は、ゲームの楽しさの強固な要因である。 ゲームの楽しさのより一般的な部分、例えば直観的な操作や選択の余地などはプレイ…