「ゲーム心理学」知見保管庫

「ゲーム心理学」の参考文献等を投稿します。

{110}Gunn, C. (2015).

オンライン学習に関する所感。

 

オンライン学習の強みを活かしている一例は放送大学の授業形態が挙げられるだろう(のっけから本文ガン無視)。オンライン学習の「制約のない授業閲覧」「課題の即時フィードバック」を最大限に利用している。

特に、授業課題の即時フィードバックは動機付け向上または成績向上に寄与している。択一式課題の答案を事前に記憶させ、利用者の入力に合わせた応答を返す。従来は教員がちまちま評価していたものの負担が激減し、さらにすぐ結果が返ってくることもあり復習や対策も練りやすい。Figが迷子だが、以前オンライン授業のフィードバックを人力でやった結果いまいちな成果を得た研究があったようななかったような→{4}。

 

オンライン学習には制約のない授業閲覧や課題の即時フィードバックができることなどきちんとしたメリットが存在するが、「なんかよさそう」という理由だけで使用するのは控えたほうがいい。なんでもかんでもオンラインで管理すればいい、と考えているとそのうち「貴重な」失敗例の二の舞みたいになる。成果を出そうと変に制約をかけても"ズル"をして逃れようとする人もいるし、対面式の授業を好く人もいる。導入自体もタダじゃないし、わかりやすいフィードバック文章を作るのにもコストがかかる。

用途に合わせて提供する。或いはハイブリット展開にする。

 

 

参考文献

Gunn, C. (2015). Online Assessment and Learner Motivation in the Twenty-First Century. In: Koh, C. (eds) Motivation, Leadership and Curriculum design. Springer, Singapore. https://doi.org/10.1007/978-981-287-230-2_5