「ゲーム心理学」知見保管庫

「ゲーム心理学」の参考文献等を投稿します。

{46}Daniel Bormann daniel and Tobias Greitemeyer. (2015)

ゲームのストーリー要素はプレイヤーの欲求充足感(PENS)と没入感を高めた。また、没入感はゲームのストーリー要素によるPENSへの影響を説明した。この結果から、ストーリーへの没入は、プレイヤーの意思決定をより豊かなものにすることが示唆された。

今回操作したのはゲーム本体ではなく、ゲームへの接し方。ストーリー要素の無い統制群と、ゲームを機械的に評価するストーリー無視群と、ストーリーを読み込む群に分け、行った。結果、ストーリー群>無視群>統制群の順に没入感が高かった。よって、ストーリーによる没入感の向上にはゲームへの高いエンゲージメントが必要であることが示唆された。

また、ストーリーだけでなく、ナレーション等の世界観も強く影響することが確認された。

方法。(ドイツ)大学学部生112名(1名脱落)を、ストーリー条件37名、無視条件37名、統制群37名に無作為に分配。無視条件は機械的な評価を指示される。ストーリー条件はストーリーの翻訳作業を指示された。ストーリー/無視条件は「Gone Home」、中立条件は「Against the Wall」を20分間プレイ。その後、Reading the Mind in the Eyes Test、PENSの質問票、交絡変数処理のための質問票(フラストレーション・楽しさ・気分)に回答。性別・年齢・国籍・母国語・学位・配偶者・学期数・週当たりのプレイ時間・英語の読解能力を集計。

→自律性のうち「意思決定のための情報を要求する欲求」の部分に没入感が該当?

 

Ryan et al. 2006, Lombard & Dutton 1997, Przybylski et al. 2010, Mar and Oatley 2008 を読む。あとPENSについて。ToMはあとで。

 

 

参考文献

{46}Daniel Bormann daniel and Tobias Greitemeyer.(2015) Immersed in Virtual Worlds and Minds: Effects of In-Game Storytelling on Immersion, Need Satisfaction, and Affective Theory of Mind. Social Psychological and Personality Science Volume 6, Issue 6 pp. 646–652