{40}Idit Katz, Avi Kaplan, Tamara Buzukashvily. 2011

子供が抱える宿題に対する親の動機付けは、親の欲求支援的行動を介し、子の宿題に対する動機付けに寄与していることを示唆。

具体的には、子の宿題を支援しようとする親の自律的動機付けと親の宿題に対する知覚された能力(広範的に捉えると、過去に学習したことで得られた有能感とそこからくる自己効力感の高さ)が、親の欲求支援行動を正に予測し、それがこの宿題に対する動機付けに正に関与する。親が宿題に対し抱く態度は、今回の研究の限り有意な関係を示さなかった。

また、親の宿題に対する動機付けに関して、自律的動機付けと統制的動機付けに強い正の相関が観測された。パス分析の際は統制的動機付けを共変量として含めている。自律的動機付けと統制的動機付けの間にある正の相関は、自己決定理論ではすぐに説明できない、今後調査する必要あり。

方法は調査法。対象は4年生のユダヤ人生徒135名(女性75名)とその両親135名(母親107名)。調査項目は生徒の宿題に対する動機付け、保護者の宿題に対する態度、親の知覚された能力、親の宿題に対する動機付け、親の欲求支援行動。

参考文献

Idit Katz, Avi Kaplan, Tamara Buzukashvily. The role of parents' motivation in students' autonomous motivation for doing homework. Learning and Individual Differences Volume 21, Issue 4, August 2011, Pages 376-386